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第442連隊の編成
第442連隊戦闘部隊は、第1歩兵大隊(のちに第100歩兵大隊)、第2歩兵大隊、第3歩兵大隊の3個大隊。各歩兵大隊は、本部中隊および4個中隊で編成。各中隊は第100大隊がA、B、C、D各中隊。第2大隊がE、F、G、H。第3大隊がI、K、L、M。各D、H、M中隊は重火器部隊。その他の中隊はライフル部隊。さらに第522野戦砲兵大隊、第232工兵中隊、第206陸軍軍楽隊、部隊本部付で本部中隊、対戦車中隊、砲中隊、医療斑、整備斑で編成されており、連隊のみで戦闘可能なところが特徴である。また工兵も軍楽隊も訓練をうけた立派な歩兵であった。
一般に442連隊の第1大隊というと第100大隊を思い浮かべるが、実際には第1大隊も存在した。第1大隊は主に3つに分離される。1つは第100大隊の第1、第2、第3補充兵として先発。2つ目は第2、第3大隊に吸収された。残りは、あとから来る日系補充兵の訓練にあたった。一部の兵はMISにまわったであろう。また、基地にはS中隊が存在した。これはどうやらサベージ基地から来たMISの語学兵が太平洋に行く前に戦闘基礎訓練を行ったものらしい。
将校は原則として白人だったが、後々日系の下士官が指揮をとる隊が多くなる。当たり前ではあるが、将校にも優秀な者とダメな奴がいた。ある将校は戦闘が始まった途端、塹壕に隠れ、震えて聖書を読んだという。そういう将校はすぐに転属させられた。一方、2世兵たちの熱い思いを受けとめ、先頭に立って前進する将校も少なくなかった。そのため442連隊では将校の死傷率も兵士とかわらず多かった。この2つの理由から442連隊は将校の入れ替わりが多い。
第100大隊と同様、第442連隊の平均知能指数はアメリカ軍で1番高い。
2世兵は当初志願のみだったが、1944年1月1日には日系人の徴兵制が復活。2世を4-C扱いにした軍が、今度はアメリカ人であることを理由に徴兵拒否を許さない事態が起きた。以降は徴兵の本土2世が増えていく。補充兵はシェルビー基地のみならずフロリダのブランディング基地でも訓練を受けたようである。
【米陸軍第442連隊戦闘団 The 442nd Regimental Combat Team】
442連隊長 チャールズ W ペンス大佐
442副連隊長 メリットBブース中佐
司令部中隊 Regimental Headquarters Co.
対戦車砲中隊 Anti-Tank Co.
砲兵中隊 Cannon Co.
医療衛生分遣隊 Medical Detachment
戦務(補給)中隊 Service Co.
【第100歩兵大隊 100th Battalion ゴードン シングルス大佐】
大隊本部中隊 Battalion Headquarters Co.
A中隊(ライフル歩兵中隊) Company A
B中隊(ライフル歩兵中隊) Company B
C中隊(ライフル歩兵中隊) Company C
D中隊(重火器歩兵中隊) Company D
第2歩兵大隊 2nd Battalion 大隊長 ジェイムスMハンレイ中佐
大隊本部中隊 Battalion Headquarters Co.
E中隊(ライフル歩兵中隊) Company E
F中隊(ライフル歩兵中隊) Company F
G中隊(ライフル歩兵中隊) Company G
H中隊(重火器歩兵中隊) Company H
第3歩兵大隊 3rd Battalion 大隊長 シャーウッド ディクソン中佐
大隊本部中隊 Battalion Headquarters Co.
I中隊(ライフル歩兵中隊) Company I
K中隊(ライフル歩兵中隊) Company K
L中隊(ライフル歩兵中隊) Company L
M中隊(重火器歩兵中隊) Company M
第522野戦砲兵大隊 522nd Field Artillery Battalion 大隊長ベイヤMハリスン中佐
大隊本部中隊 Headquarters Battery
砲兵A中隊 A Battery
砲兵B中隊 B Battery
砲兵C中隊 C Battery
砲兵戦務中隊 Service Battery
第232戦闘工兵中隊 232nd Combat Engineer Co.
戦闘工兵中隊長 パーシング ナカダ大尉
第206陸軍軍楽隊 206th Army Ground Force Band
※第100大隊は442連隊よりも先に編成されヨーロッパ戦線で戦っている。そしてのちに事実上の第1大隊として442連隊に組み込まれる。
参考資料
書籍
荒了寛『ハワイ日系米兵 私たちは何と戦ったのか?』1995平凡社
矢野徹『442連隊戦闘軍団:進め!日系二世部隊』1979角川書店(『442』2005柏艪舎 再版)
ドウス昌代『ブリエアの解放者たち』1983文藝春秋
渡辺正清『ゴー・フォー・ブローク! 日系二世兵士たちの戦場』2003光人社
ジョーゼフD ハリントン 妹尾作太男訳『ヤンキー・サムライ』1981早川書房
山田太一『あめりか物語』1979日本放送出版協会
James B.Harris『ぼくは日本兵だった』1986旺文社
望月三起也『二世部隊物語1~7』2001集英社
ウェブ
『全米日系人博物館 ヒラサキ ナショナル リソースセンター』
http://www.janm.org/jpn/nrc_jp/nrc_jp.html
『Go For Broke National Education Center.』
http://www.goforbroke.org/default.asp
『The History of Japanese Immigrants 日系移民の歴史』
http://likeachild94568.hp.infoseek.co.jp/index.html
『二世部隊物語』
http://hawkeye.m78.com/442nd.htm
柏木 史楼『米陸軍第100歩兵大隊及び第442連隊戦闘団—日系二世米兵の第二次世界大戦 The 100th Infantry Battalion & The 442nd Regimental Combat Team 日系二世部隊、ヨーロッパ戦線に参戦』
http://www.pacificresorts.com/webkawaraban/nikkei/050203/
『コロニア ニッケイ社会 ニュース』
http://www.nikkeyshimbun.com.br/040714-62colonia.html
『第442連隊戦闘団 – Wikipedia』
なおレポートはもともと他人に見せる予定がなかったので参考資料表記に漏れがあるかもしれません。ご容赦ください。